石川県放課後児童支援員等研修
※資格認定研修ではありません
近年、少子化や核家族化の進展とともに児童や保護者のニーズが多様化し、放課後児童クラブへの期待も高まっています。
そこで、県内クラブ全体の質の底上げを図るべく、支援員等の専門的な知識と技術の向上や、交流促進のため研修を拡大し、支援員等が研修へ参加する機会を増やすとともに、基礎的・実践的なプログラムを取り入れ、その機会を提供しています。
新型コロナウイルス感染症の影響により研修の開催が難しい場合は、中止や内容の変更等の対応をいたしますので、ご了承ください。
研修一覧
初任者研修
初任者1『放課後児童支援員等の役割と仕事』
子ども達にとって放課後児童クラブは家庭に代わる「毎日の生活の場」です。いろいろな遊びや体験をする一方、疲れた時にはのんびりと過ごしたり、一人でぼーっとしたり、家庭と同じように過ごせることが必要です。 一方で、子ども達は毎日自然に放課後児童クラブに帰ってくるわけではありません。放課後児童支援員の仕事は、子どもの健康管理や安全管理はもとより、一人ひとりの子どもの生活の援助、集団での安定した生活の維持、家庭や学校との連携など多岐にわたりますが、これらの仕事を通して、子ども達が放課後児童クラブを毎日の生活の場として受け止め、拠り所として実感できるようにすることが求められています。 今回は、地元羽咋市出身で全国学童保育連絡協議会の事務局次長も務めて来られた真田先生を講師にお招きし、支援員の役割や仕事の重要性についてお話いただきます。
講師 真田 祐 氏(大妻女子大学、元全国学童保育連絡協議会事務局次長) ※石川県羽咋市生まれ、埼玉県川越市在住
中堅者研修
中堅者1『放課後児童支援員の仕事に関する悩みや疑問』
【目的】 放課後児童クラブで働く支援員等は、放課後の遊びと生活を通して、子どもの安全はもとより、一人ひとりの子どもの発達段階に応じながら、子どもの自主性、社会性及び創造性を育むため、様々な仕事を担っています。 しかしながら、日々の保育の中で子どもとうまくいかないこともあれば、保護者との信頼関係の構築に悩むこともあるでしょう。また、支援員間であっても、保育の考え方や仕事への取組姿勢、立場の違いなどで人間関係が難しいと感じることもあるのではないでしょうか。 今回は皆さんから寄せられた悩みや疑問を中心に、あらためて支援員に求められる心構えや仕事の取組み方について、同じように悩みながら現場経験を積んでこられた先輩支援員に講義形式でお話いただきます。
講師 重木 奈穂美 氏 (津幡町のびっ子くらぶ支援員、勤務年数20年)
共通研修
共通研修5「グループワークを通じて考える放課後児童クラブにおける防災・減災対策」
令和6年は能登半島地震や奥能登豪雨など、相次ぐ災害により激動の一年となりました。今も不安が続く中、災害はいつどこで起こるか分かりません。みなさんは災害が起きた時、慌てず子ども達や自分の命を守る行動が取れますか。 また、道路の寸断や建物の損傷など、クラブから移動することが困難となり、お迎えや助けがくるまでその場にとどまらざるを得ないこともあります。水や食料はもちろん、災害時にクラブに何が必要か、日頃からどのように備蓄しておくことが災害時に身を助ける有効な手段になるのか考えてみましょう。 今回は、防災士や災害支援ナースとして能登半島地震の被災地に何度も赴き支援をされてこられた大月真由美さんを講師にお招きし、講義やグループワークを通じて、放課後児童クラブにおける防災・減災対策について自ら考える力を身に付ける研修を行います。
講師 大月 真由美 氏 [NPO法人石川県防災士副理事長、石川県防災人材バンク防災活動アドバイザー、石川県看護協会災害支援ナース] [令和6年能登半島地震では、避難所におけるトイレの設置や備蓄物資の整理など主に避難所支援に取り組む]
共通研修6「食物アレルギーのある子どもへの対応」
食べたものにアレルギー反応を起こし、じんましんなどの皮膚症状や、腹痛・嘔吐などの消化器症状、咳・喘息などの呼吸器症状が出るのが食物アレルギーです。 子ども達が安全・安心に放課後児童クラブでの生活を送るためには、支援員等が食物アレルギーの知識を身に付け、配慮すべきことや緊急時の対応などを学ぶことが必要です。 今回は、元養護教諭と元栄養教諭のお二人を講師にお招きし、命に関わることもある食物アレルギーの未然防止策や誤飲時の対応、食物アレルギーのある子どもをクラブで受け入れる際の留意点、学校給食でのヒヤリハット事例などについて、講義やグループワークを通じて学びます。 また、最も重症なアナフィラキシーショックが起きてしまった場合の緊急時対応についてもエピペン(練習用トレーナー)を使って理解を深めます。
講師 中畑 直美 氏/畑山 千春 氏
共通研修1『子どもと一緒に作ってみよう!すぐに遊べるおもちゃ作り』
子どもにとって「遊び」は欠かせないものです。そうした遊びの場面で放課後児童支援員は、子ども達の遊び相手や仲間の一員になるほか、子ども達に新しい遊びを紹介したり、必要な技術や知識を教えることもあるでしょう。 今回の研修は、昨年度大変好評だった工作企画の第二弾です!手作りおもちゃを製作し、日々子ども達との遊びを楽しんでいる、いしかわ子ども交流センターの岡田指導員を引き続き講師にお招きし、家庭などにある身近なものを使った「簡単!楽しい!すぐに遊べる」おもちゃ作りをご指導いただきます。 必要な材料をあらかじめ用紙して、研修当日に一緒に作ってみましょう!
講師 岡田 秀 氏(いしかわ子ども交流センター指導員)
共通研修2「子どものための心理的応急処置(PFA)」
未曽有の大災害となった令和6年能登半島地震により日常生活が一変する中、子ども達はいつもと違う反応や行動を示すことがあるのではないでしょうか。また、地震から5か月が経過し、支援員等のみなさんも、子ども達を日々支えながらご自身の疲労との付き合い方を意識し始める頃かもしれません。 災害時に子ども達に起こりうる反応を知り、あらかじめ対応策を備えておくことは子どものこころの回復を見守る上でとても大切なことです。また、多くの子ども達は、大人と同様、困難に対処する回復力や適応力を持っています。 今回は、本年2月に実施した同テーマの研修の続編として、日本赤十字社の臨床心理士である森光玲雄さんを講師にお招きし、セルフケアの重要性や「準備・見る・聴く・つなぐ」というPFAの行動原則を理解することが子ども達を支えることに繋がることなどをお話いただきます。 特に、能登の各地で日々頑張っている支援員等のみなさんに聞いていただきたい内容となっていますので、ぜひご参加ください!
講師 森光 怜雄 氏(日本赤十字社 臨床心理士) 《専門分野》緊急時の心理社会的支援、災害心理学、逆境からの心の回復と成長