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ワークライフバランスは企業の経営戦略であるという言葉をよく聞くが、業績向上につながることをはっきりと示す裏付けはあるのか。

 ここ数年、ワークライフバランス策が企業業績にプラスの効果をもたらすという研究が進められています。私の調査研究では、ワークライフバランス先進企業で支援への取組みが本格化した1990年代における売上高の変化を見ると、一般企業では1企業当たりの売上高が2割近く減少しているのに対し、ワークライフバランス先進企業ではむしろ売上高が3割近く増大しています。同様の傾向は、経常利益についても見られました。
 このように、ワークライフバランスへの取組みと業績との間には高い相関関係がありますが、両者の関係には2つの因果関係があり得ます。すなわち「ワークライフバランスに取り組んだから、業績が向上した」あるいは「業績が良好だから、ワークライフバランスに取り組んだ」という2つの考え方ができます。
 一般企業の経営者は「業績が良好だから、ワークライフバランスに取り組めた」という見方をすることが多いのですが、ワークライフバランス先進企業の経営者等の大半は「ワークライフバランスに取り組んだから、業績が向上した」と認識しています。
 現在、「ワークライフバランス支援はコストがかかるからその余裕はない」と考えている経営者は、発想の転換を図るべきです。経営環境が厳しいときこそ、大胆にワークライフバランスに踏み切るべきです。労働力人口が減少しているなかで、いかに優秀な人材を引き留め、惹きつけるかが企業浮沈の鍵となります。
 これからの人口減少社会は、あらゆる人をフル活用する総力戦であり、企業のワークライフバランス支援は常識になります。この点に早く気づけるかどうかで、今後の企業業績は大きく明暗を分けるでしょう。

地元企業で働く労働者からのアドバイス


回答:渥美 由喜氏 (株)東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長

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