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Q&A


最近の厳しい景気では仕事自体が減っているので残業も少ないが、中には生活残業をしている社員もおり、そのような社員はワークライフバランスに取り組もうとしない。社としてワークライフバランスを推進するにはどうしたらよいのか。

 業務改善なしに早帰りを奨励するのは、サービス残業を強化する意図と邪推したり、反発する社員はいます。
 例えば、多くの職場で住宅ローンを持つ人ほど、時間外労働が多い傾向にあります。すなわち、生活残業したい人たちもいます。以前、私がコンサルした物流会社では、半端じゃない時間外労働をやっていました。疲弊したドライバーが事故でも起こしたら会社は吹っ飛んでしまうと考えた社長は、本気でワークライフバランスに取り組もうとしたのですが、ドライバーたちは「賃金を減らされるのは困る」と反発してしまい、事態は膠着していました。
 私は社長に「せっかく良いことをなさろうと思っていても、『賃金カットされる』と社員が疑心暗鬼になったらうまくいきません。キャッチフレーズを作りましょう」と提案して、“これまでのように残業で稼ぐ代わりに、ボーナスで稼ごう”と標語を掲げていただき、業務改善の提案箱を設置しました。
 そして、どのような提案でも1つにつき千円もらえるようにしたら、社員はどんどんアイディアを出してきました。毎月選りすぐりの提案には社長賞を授与して、ボーナスに上乗せするようにしてもらいました。その結果、会社としては数百万円を支払いましたが、社員が提案してきた業務改善案を職場に広めた結果、時間外労働は激減し、会社が支払った分の10倍人件費は減りました。社長は「会社が儲かったのだから社員にも還元しよう」と翌年、賃上げなさったこともあり、社員満足度は大きく向上しました。並行して、顧客満足度も上がっています。
 こういった工夫も、社全体としてワークライフバランスを推進するためには有効だと思います。

地元企業で働く労働者からのアドバイス


回答:渥美 由喜氏 (株)東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長

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