親子交流授業

 少子化や核家族化、地域の結びつきが希薄化した現代の若い世代には、子どもが育つ家庭に触れる機会がほとんどなく、また、経済的視点、多様なライフスタイルを選択する視点などから「子ども・子育て」に対してネガティブに捉えてしまう傾向もみられます。

 この授業は、高等学校(家庭科)・NPO等の子育て支援関係者、そして育児中の家庭が連携して、生徒達にとっての次世代である子ども(乳幼児)やそれらを育む「子育て」に対する関心を持ってもらおうとするものです。

 生徒は親子の接する様子を見ながら、また、子ども(乳幼児)とふれあいながら育児の喜び・大変さ・意識や生活リズムの変化等を考え感じとります。また自分がこれまでどう育まれてきたかを改めて振り返る機会にもなります。
 決して子どもを好きにさせよう子育てさせようというものではありません。ましてや結婚を強いるものではありません。「苦手と思い込んでいたけれど案外いいものだ…」を感じてもらえることは喜ばしいことではありますが「親となって子育てしようとは思わない…」と感じてもらうことも許容しています。

特徴

1 体験するのは「高校生」に特化

より親世代に近い年代にアプローチします。子を授かり親になればもちろんですが、子どもが苦手であろうが、他人の子であろうが、次の世代や次の世代を育てること(子育て)に意識を持った大人(親世代)を育もうとする授業です。

2 概ね0~3歳のお子さんとお母さん・お父さんとの交流

子どもの発達段階やその時期に応じたかかわり方を知ってもらうことも大切ですので、特にお子さんの年齢(月齢)に制限を設けていません。

3 子育て支援者も授業に加わります

先生と連携して、必要に応じて様々なサポートを行います。

活動の流れ

学校によって少しずつポイントや進め方が違うことはありますが、概ね次のような感じです。

1 事前授業

交流授業に向けて質問事項を整理する等の準備をします。

2 交流授業

  1. 数名ごとの生徒グループにゲスト親子として加わっていただきます。
  2. 自己紹介を皮切りに交流スタート
  3. 生徒からの様々な質問に可能な範囲で答えたり、お子さんと遊ばせたりしてあげてください。
  4. 生徒への逆質問などもOK。親としての想いや考えを自由にお話し下さい
  • ※ 当日は屋外でスタッフがお出迎えし、駐車スペースや会場をご案内します。
  • ※ 会場(教室)でもスタッフがお出迎えします。みなさんが揃った時点で、簡単に授業のねらいや進め方について改めてご説明します。
  • ※ 家庭科の先生が進行など全体をコーディネートする他、必要に応じて子育て支援者が会話などもサポートします。

3 事後授業

交流をふりかえりながらそれぞれ感じたことを整理します。

みんなの感想

学生の感想

  • 最初はすごく緊張していたけど頑張れた。それぞれいろんな体験があって苦労しているんだなぁと思った。
  • 自分が親になるなんて想像できないけど、今日あの場に居たママのように立派な親になりたいと思った。
  • 子どもはすごく欲しいけど、不安も増した。命の大切さを改めて考えさせられた。何か勇気をもらった気もする。

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保護者の感想

  • とてもしっかりとした子育てへの取り組みで、素晴らしいと思った。
  • 思っていたより高校生が積極的。安心して話すことができた。
  • 高校生の人生で、今日の日の話が何かしら生きる日が来るとうれしいなと思った。
  • まだまだ結婚や妊娠・出産を考えられる年齢ではないと思うが、こういう企画で少しでも触れ合えて、今後、頭の片隅にでも、将来、子どもを持つことを思ってもらえたらいいなと思った。

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