子どもと親のためのコミュニティ広場

上松 志野
元気の素
上松 志野(39) 新潟県中頚城郡清里村

航大(こうだい) …人生の荒波に負けずに、自分の信じる道を(わた) っていってほしい。
香波(かなみ) …波の香りのように、周りの人をあったかい気持ちにさせる、優しい人になってほしい。
蒼波(あおば) …蒼く澄んだ海のように、ピュアな心を持った人になってほしい。

 我家の三人の子ども達の名前である。
「素敵なお名前ね。誰が考えたの?」
なんて聞かれると、ちょっぴり照れくさい。でも胸を張って答える。
「主人と私、二人で考えてつけました」
「海に関係あるのはどうして?海で知り会ったとか?」
夫との馴初めまで尋ねられ、
「いえ、ただ二人とも、海が好きなんです」きっぱり言いきると気持ちがいい。
 失恋した時、受験に失敗した時、仕事を辞めて実家に戻った時……私は挫折を味わう度 に、どうしても海が見たくなり、一人電車に飛び乗った。海が近づいてくると、磯の香り がプーンと漂ってくる。どこか懐かしくて、心の中がほっこりするような不思議な香り。 そして今度は、どこまでも続く青い海が、目に飛び込んでくる。海を見ていると、自分の 悩みなんて、ものすごくちっぽけに思えてくる。あんなに苦しかったのがうそのように、 すーっと消えていく。
 私はいつも、海から元気をもらった。
 いつからか、隣りには彼がいて、うれしい時も悲しい時も、二人で海を眺めるのが当り前 になった。
車で30分も走れば、眼前に広がる日本海(いつも穏やかだとは限らないが、だからこそ 畏敬の念を抱く)と、海の名を持つ三人の子ども達、そして海のように広い心で包んでく れる夫が、今の私の元気の素である。


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