子どもと親のためのコミュニティ広場
|
|
|
|
|
|
お嫁さんは上海っ子
井上 正男(56) 石川県金沢市
|
| |
私たち夫婦は2003年元日、上海っ子と結婚する息子と上海市の中心、人民公園に立
っていた。金沢から到着したばかりで、これから郊外の団地に待ち受けるお嫁さんを花で
飾ったリムジンで迎えに行こうとしていた。
挙式は中国伝統にのっとったもので、玄関に到着すると近所、親戚の人たちが爆竹を鳴
らして歓迎してくれる。とりわけ子ども達が玄関に集まり、息子に「愛していますか」と
聞く。息子は覚えたばかりの中国語で「朱ちゃん、愛しています」何度も何度も言わされ、
ご祝儀のお年玉を渡すと、ようやく玄関のドアを開けてくれるという趣向である。近所の
人たちもそのやりとりに笑顔で祝福してくれた。中に入ると、両家の両親が見守る中、今
度はお嫁さんが息子に向かって
「ショウゴを愛します」
と誓って、大団円となる。
思えば、私が女房と初めて会ったのは、ともに学生生活を送っていた京都で、合同コン
パの集合場所になっていた東山通りの聖護院八ツ橋本店前であった。私はコンパに参加す
る予定はもともとなかったのだが、たまたま直前になって欠員がでて、人数合わせのため
いやいやながら参加した。ところが、コンパでは私と女房は大いに盛り上がり、気が合っ
た。一年後には結婚する運びにまでなった。だから、私たちは生まれてくる赤ちゃんの名
前を出会いの場所にちなんで、発音は
「ショウゴ」
としようと決めていた。これに生後、「正吾」と漢字を当てた。結婚式から二年、上海と金
沢で家族同士の付き合いも始まった。そろそろ国境をこえての子育ても始まるのだろう。
京都での私たちの偶然の出会いが、今、息子たちを交えた上海物語に広がろうとしている。
おりしも小松―上海定期便の就航が始まった。日中を行き来し始めた息子夫婦。一人っ
子同士の結婚だが、にぎやかな大家族の金沢・上海物語となることを願っている。
|
| |
 |